西 加奈子 小学館
「いちばん大切なものは、当たり前のようにそばにある」と、時間をかけて思い至る、若い夫婦ツマとムコさん(どちらも苗字からとったニックネーム)の物語。
ふたりののどかな田舎暮らし、この調子でずっと続くの〜?? と思ったあたりから、次々と事件というか大波小波が押し寄せて、最後まで読ませる。日常に芽生える小さな不安、人それぞれに背負った消しようのない歴史・・・誰もがぼんやりと感じていることを、すっと掬い取って書いているのかもしれない。
ただ、私はどうも、このツマこと妻利愛子さんが心底好きにはなれない。
雑誌でいえば「クーネル」系かなぁ(実は私、けっこう好きで時々買うこともあるんだけど。北欧の食器の写真に惹かれたりして・・・)。
自然や動物の声が聞こえる(と言う)ような、人前で子どものようにわんわん泣くような、「私はばかだから」って自ら言うような、ピアノで「とんでもなく優しく、つたなくて、素直な旋律を弾くのだろう」と思われるような、それでいて拗ねて気を引いたりちょっと意地悪もしちゃうような、いつまでも幼いまま守られていたいような、そんな女の人。
多分、友達にはなれない。「ツマって、かわいい」とかいう人もいそうだから、私の性格が悪いのか。それとも、もしかしたら、私の中の「ツマ」的要素の近親憎悪か。
西さん、スミマセン。こんな読み方しちゃって。
![]() | きいろいゾウ 西 加奈子 (2006/02/28) 小学館 この商品の詳細を見る |
職場の先輩が貸してくれました。妙に動物と親しむあたりが、私の好きな川上弘美サンを思わせたからかなぁ。もっと、素直になって身近な大切なものを見直せ!とかいう意味じゃないっすよね
2007.4.30








